応用力強化 ― 解き方を広げて柔軟に対応する力を育てる
「基礎問題は解けるのに、応用問題になると手が止まる」――多くの中学受験生が抱える悩みです。
その原因は、公式暗記に偏った学習や、一つの解法に固執してしまう学習姿勢にあります。
応用力を高めるには、基礎と応用をつなげる練習や、複数の解法を考える習慣、さらに解き方を説明する訓練が欠かせません。
ここでは、新しい形式の問題にも対応できる柔軟な算数力を育てる具体的な方法を紹介します。
基礎と応用をつなげて新しい問題に強くなる練習法
- 関連単元を組み合わせて学び知識を相互にリンクさせる方法
- 算数は単元ごとに独立しているように見えますが、実際は相互に関連しています。例えば「割合」と「速さ」を並べて学ぶと、両方の知識をリンクさせて理解できます。
- 基礎問題を解いた後に応用問題に取り組むとき、「どの単元と結びつくか」を意識することで、柔軟に知識を活用できるようになります。新しい形式の問題にも対応できる力が育ちます。
- 基礎問題を発展問題にアレンジして応用力を高める工夫
- 基本問題に少し条件を追加し「自作の発展問題」を作ると、応用力が自然と伸びます。例えば「分数の加減算」に「速さの条件」を組み合わせると、複数単元を横断して考える力が必要になります。
- この方法は「知識を使いこなす」実感を与え、本番の難問にも落ち着いて対応できる力を養います。基礎を発展させるトレーニングは、応用力育成の近道です。
- 解法の関連性を意識して幅広い単元を柔軟に活用できる力
- 算数は「比」「相似」「割合」など、一見別の単元でも根本に共通する考え方があります。例えば相似の辺の比と割合の比は、どちらも「対応する量を比で整理する」という同じ構造です。
- 解法の関連性を意識することで、学んだ知識を別の単元でも活用できる柔軟性が生まれます。これは、初めて見る応用問題にも対応できる大きな武器となります。
別の解き方を考えて柔軟に対応できる解法力を育てる
- 複数の解法を比較して自分に合った方法を選択できる力を養う
- 同じ問題でも、公式で解く方法と図を使う方法など複数の解き方があります。速さの問題は「比」で解いても「公式」で解いても同じ答えにたどり着きます。
- 複数の方法を比較して「どちらが速いか」「どちらがわかりやすいか」を検討することで、自分に合った解法を選ぶ力がつきます。本番でも最適な方法を選択できる応用力につながります。
- 図形的思考と代数的思考を組み合わせて理解を深める習慣
- 算数の問題は、図形的に考える方法と代数的に考える方法の両方で解けることがあります。例えば相似図形の面積比を求める際に、図形的に比で考えるだけでなく、代数式で数値を使って確認する方法もあります。
- 異なる視点を組み合わせることで理解がより深まり、本番でも一方の方法が行き詰まったときに別の道で突破できる柔軟性が養われます。
- 解き方の工夫を重ね難問を効率的に処理できる柔軟な発想法
- 応用問題では「どうすればもっと簡単に解けるか」を意識することが重要です。例えば複雑な計算を簡単にするために「分母と分子を約分する」「補助線を引く」などの工夫を取り入れることで、難問も処理しやすくなります。
- 工夫を積み重ねる習慣は、思考の柔軟性を育て、入試本番での冷静な対応力を支えます。
解き方を説明して理解を確実にし記述力も鍛える方法
- 解法を声に出して説明し自分の理解を確信に変える練習
- 自分がどう考えたかを声に出して説明する練習は、理解度を確認する最も効果的な方法です。「なぜこの公式を使ったのか」「どの条件を基準にしたのか」を言葉にすることで、曖昧な部分が明確になります。
- 声に出す習慣は、理解を確信に変えるプロセスとなり、本番でも自信を持って解答できる力を養います。
- ノートに理由を書き残して思考過程を明確にする学習法
- 答えだけでなく「なぜその式を使ったのか」をノートに書き残すと、自分の思考の流れを客観的に確認できます。例えば「ここで比を使った理由=割合の関係だから」と書いておけば、後から見直したときに解法の再現性が高まります。
- ノートに理由を残す習慣は、記述式問題の答案作成にも直結し、得点力を伸ばします。
- 友達や家族に説明して弱点を見つけ応用力を鍛える方法
- 人に説明することは、理解度をチェックする強力な方法です。家族に「どうしてそうなるの?」と聞かれ、きちんと答えられれば理解が定着している証拠です。逆に説明できなければ弱点が明確になります。
- 説明を習慣化することで応用問題に必要な「思考の筋力」が鍛えられ、初見の問題でも落ち着いて対応できるようになります。
まとめ ― 応用力を育てて中学入試に強くなる習慣
応用力を磨くためには、
- ・基礎と応用を結びつけて学ぶ
- ・複数の解法を比較し柔軟な発想を持つ
- ・解法を説明して理解を確実にする
この3つを習慣化することが不可欠です。
オンライン家庭教師WAMでは、基礎から応用までを体系的に指導し、「解ける」から「応用できる」へ導きます。まずは資料請求や無料体験で、お子さまに合った学習法を体感してください。




