読解力強化 ― 文章を正しく理解する力を育てる
中学受験の算数で大きな壁になるのが「文章題」です。
どれほど計算が得意でも、設問の意図や条件を正しく理解できなければ正解にたどり着けません。
読解力を高めることは、算数の土台を強化し、応用問題や入試本番での安定した得点につながります。
ここでは文章題に強くなるための具体的な方法を、図・表・メモ活用などの観点から解説します。
算数文章題を図や表で整理する方法
- 線分図を活用し条件を整理、速さ問題を確実に解ける力をつける
- 速さや割合の文章題では、頭の中で数字だけを追っていると条件を取り違えやすく、誤答につながります。そこで線分図を描くと、「行き」と「帰り」の違いや、時間と距離の関係が一目で整理できます。
- 例えば往復問題では2本の線を並べるだけで、問題の全体像が可視化されます。図を使う習慣があれば、処理の流れが明確になり、入試本番でも安定して解答できる力が身につきます。
- 表にまとめて売買損益や割合問題を整理し計算ミスを防ぐ
- 売買損益や濃度の問題は条件が複雑で、頭の中だけで処理すると混乱しやすい単元です。そこで「仕入れ価格」「販売価格」「利益」などを表形式でまとめると、どの数値を求めるべきかが一目で明確になります。
- 特に割合問題は「部分と全体の関係」を表にすれば、計算の順序が自然に導かれます。表による整理は誤解を防ぐと同時に計算の見通しを良くし、得点力を安定させるための大きな武器になります。
- 図表化で算数文章題のケアレスミスを防ぎ得点力を高める
- 図や表を使う最大の利点は「答えに至る根拠を可視化できること」です。例えば食塩水の濃度問題では「水の量」と「食塩の量」を表に整理するだけで、全体と部分の関係が直感的に理解できます。
- 頭の中で処理するだけでは曖昧になりがちな計算過程も、図表に残せば確実に追跡可能です。これによりケアレスミスを減らし、答案作成に自信が持てるようになります。可視化の習慣は、入試本番での安定感を大きく支えます。
設問のゴールを正しく確認し答えを見失わない習慣
- 問いの種類を声に出して確認し誤答を防ぐ習慣を身につける
- 文章題では「何を求めるか」を誤解するだけで失点につながります。例えば「差を求めよ」という問いを「合計」と勘違いしてしまうケースです。これを防ぐために有効なのが、解き始める前に設問を声に出して確認することです。
- 「差なのか、割合なのか」と口にすることで意識が明確になり、設問の狙いを正しくつかめます。小学生にとっても取り入れやすい工夫であり、誤答防止に直結します。
- ノートにゴールを書き残し途中で迷っても正解に戻れる工夫
- 設問を飛ばし読みすると、途中計算が合っていても答えがズレてしまうことがあります。その防止策として「ゴール=求めるもの」をノートに書いてから解き始める方法が効果的です。
- 例えば「残り人数を求める」と書き残すだけで、途中で迷っても正しい方向に戻せます。短い一言のメモが、正答率を大きく引き上げるシンプルかつ効果的な方法になります。
- ゴールを明確にすることで入試本番でも安心して解答できる力
- 「何を答えるのか」が明確になっていると、答案作成に対する不安が大きく減ります。ゴールを意識して問題に取り組むことで「この答えで良いのか?」という迷いが消え、自信を持って答案を書けるようになります。特に緊張感の高い中学入試本番では、この安心感が落ち着いた対応につながります。小さな習慣が合否を分ける大きな差を生むのです。
段落ごとに要点を整理して長文文章題に強くなる読解法
- 条件を逐次メモして長文問題でも落ち着いて解答する方法
- 長い文章題では、冒頭の条件を忘れてしまうことが多々あります。その結果、正しく計算しても答えがずれてしまうのです。段落ごとに「登場人物」「数字」「関係」を簡単にメモしておけば、必要な情報を整理しながら読み進められます。
- この方法を習慣化すれば、どんな長文問題にも落ち着いて対応でき、解答の安定感が格段に高まります。
- 要点メモで計算ステップを自然に導き正答率を高める工夫
- 条件を簡潔にメモすることで、後の計算ステップが自然に導かれます。例えば「A:30個、B:20個、合計50個」とまとめれば、次に「差」や「割合」を求めるといった判断が容易になります。
- 頭の中だけで処理するより誤答が減り、解答の流れもスムーズです。繰り返すことで「メモをとれば正答に近づける」という実感が得られ、積極的に文章題へ取り組めるようになります。
- 情報整理の習慣を持ち難問にも冷静に対応できる安定力
- 段落ごとに要点を整理しておけば、「条件をすべて押さえている」という安心感が生まれます。特に緊張しやすい入試本番では、飛ばし読みや思い込みが増えるものですが、要点整理があれば落ち着いて見直しが可能です。
- 冷静に問題に向き合えることが難問突破のカギとなり、安定した得点力につながります。
まとめ ― 中学受験で文章題を得点源に変えるために
文章題を得意にするためには、
- ・線分図や表で条件を整理する習慣
- ・設問のゴールを確認して迷いをなくす工夫
- ・段落ごとに要点をメモして長文に対応する力
この3つを身につけることが不可欠です。
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