日本の伝統芸能について知ろう

皆さんこんにちは!いきなりですが日本の伝統芸能と聞いて皆さんは何を想像するでしょうか?

能や歌舞伎、演芸など様々なものが存在しますが、その歴史など詳しいことはご存知でしょうか?

今回は日本の伝統芸能の詳しい話や現状などの話をしていきたいと思います。 

 

 

伝統芸能とは? 

冒頭でも聞きましたが皆さんは伝統芸能って何かご存知ですか?

まずは、そもそも芸能って何なのというところからお話していきます。 

 

伝統芸能とは、昔から現代にいたるまで変わることなく大事に継承されてきた芸術や技能のことを指しています。

日本では主に演劇・音楽・舞踊・演芸などのジャンルに分かれています。 

 

ユネスコ無形文化遺産 

先ほど説明した伝統芸能は多数がユネスコ無形文化遺産に登録されています。

世界遺産が建築物などの有形の文化財の保護と継承を目的としているのに対し、無形文化遺産は、民族文化財、フォークロア、口承伝統などの無形のものを対象としています。 

 

それでは皆さんに問題です! 

日本のユネスコ無形文化遺産に登録されている個数は22件です。国別ランキングでは何位でしょうか? 

 

正解は…3位でした! 

予想は当たりましたか?ちなみに2位はフランスで23件、1位は中国で件数はなんと42件もの登録数があります。

2位と倍近い差がありますね。

ここで1位の中国の無形文化遺産はどのようなものがあるか数件の例を挙げてみます。 

 

ドラゴンボート・フェスティバル 

ドラゴン・ボート・フェスティバルは、現代のシンガポールにも受け継がれている中国の伝統的な祝日です。

その起源は中国の戦国時代にまでさかのぼるとも言われています。

ドラゴンボート・レースとちまきといえば、フェスティバルの最も特徴的な2つの要素と言われています。 

中国の切り紙「剪紙」 

(写真はWikipediaより)

 

剪紙は紙をハサミや彫刻刀などで切って、繋げたまま模様を作る中国の民間工芸です。

この剪紙に描かれる題材には、干支・神獣・桃など多種多様なものがありますが、主に中国で縁起がいいとされているものが使われています。

また地域に関しても中国全域に渡って作られてきました。 

 

日本の伝統芸能 

次は冒頭でも少し触れましたが、日本の伝統芸能について詳しく説明していきます。

先ほどジャンル分けした中から順に詳しく説明していこうと思います。

 

歌舞伎

演劇の中で一番皆さんが知っているのはおそらく「歌舞伎」だと思います。 

天正時代の流行語で、奇抜な身なりをすることを「かぶく」といい、そのような装束や髪型の【かぶき者】の扮装で踊った阿国の踊りが歌舞伎の祖といわれています。

以後、江戸時代に、そのときどきの流行、芸能を積極的に取り入れながら発展し、舞踊・音楽・セリフ劇などの各要素を備えた「総合芸術」として様式が確立され、現在に受け継がれています。

最近では歌舞伎の役者さんがテレビドラマやバラエティー番組にもよく出演し、宣伝活動等も行っているので名前を知っているという人も少なくないと思います。 

 

日本舞踏

次は舞踊の中でも歌舞伎に関わりのある日本舞踊について説明します。 

日本舞踊は歌舞伎舞踊の技法を基本とした舞踊です。

男性だけの歌舞伎から派生し、女性による舞踊が加わったことが大きな特色です。

お稽古事としても普及し、日本の伝統文化を支えてきました。 

踊りと舞としぐさ、これらの三つの要素を持つのが日本舞踊です。

踊りは拍子にのるリズム的な要素が強く、舞はやわらかく、表現を内にこめることが基本となっています。 

近代に入り日本舞踊は歌舞伎から独立し、プロの日本舞踊家が多数生まれて活躍。

多くの人を魅了し、伝統芸能の一大潮流を築きました。 

 

落語

(写真はWikipediaより)

 

次は演芸です。

演芸で代表的なものは「落語」でしょう。

落語は日本の話芸の代表格。

一人の演者が、着物を着て座布団に座り、主に登場人物の会話のやりとりを中心に面白おかしく演じます。

話の終わりに「さげ」「落ち」があるので、「落とし咄」(おとしばなし)と言われていました。

「落語」という呼び方が一般的になったのは明治時代に入ってからです。 

 

雅楽

最後は音楽です。

音楽では「雅楽」を紹介します。

雅楽(ががく)は、日本に古くから伝わる「神楽(かぐら)」などの音楽と舞、5世紀から9世紀に主として中国大陸や朝鮮半島からもたらされた外来の音楽と舞が日本独自に変化し整理された管絃と舞楽、そして平安時代に外国渡来の楽器を伴奏としてつくられた「催馬楽(さいばら)」「朗詠(ろうえい)」と呼ばれる声楽曲の総称です。

長く宮中を中心に伝承されており、現在も宮内庁式部職楽部によって、宮中の儀式、饗宴、園遊会などの行事において演奏されています。 

 

伝統芸能の伝承 

日本では古くからさまざまな技芸が親から子、師匠から弟子へと直接受け継がれてきました。

直伝とも呼ばれるこうした伝承は芸能に限らずに武道や学問、職人の世界でもかつては当たり前のことで、それぞれの技芸は世代や時代を超え、大切に守り伝えられてきたのですが、近年では直伝制度は後継者がなかなか見つからない場合があり、後継者不足に悩まされてきました。 

こうした問題を解決するため、独立行政法人日本芸術文化振興会は、一般から後継者を募集する伝統芸能伝承者養成研修を1970年から開講しました。

日本芸術文化振興会は、国立劇場、国立能楽堂、国立文楽劇場、国立劇場おきなわ、新国立劇場などの運営母体であり、これらの劇場で日本の伝統芸能や現代舞台芸術の公開・上演を行ったり、上記に関わる人材養成も重要な活動の柱のひとつに据えて活動を行ったりしています。

開講してから50年が経ちましたが、歌舞伎俳優のうち30%が研修の修了生となっています。 

 

まとめ 

日本の伝統芸能の話を聞いて皆さんはどうでしたか?

伝統芸能は日本に限らず世界中に存在することや、後継者不足を解決するための策等、意外と知られていないことが多くあったかと思います。

ユネスコ無形文化遺産に登録されている・いないに関わらず伝統として受け継がれているものがもし身近にあるようでしたら、大切に守り伝えていってもらえたらと思います。

もしかしたらあなたがそれをすることによって、将来無形文化遺産に登録されることになるかもしれませんよ。 

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