大学受験のための模試

模試の判定での合格確率

模試の判定基準とはなんでしょう? 

まず模試の結果を見てください。いわゆる「成績表」ですね。 

模試結果の得点に応じた志望校合格の可能性が示されているはずです。 

 

駿台模試

 

A判定  合格可能性が80%以上 
B判定  合格可能性が60 
C判定  合格可能性が50 
D判定  合格可能性が30 
E判定  合格可能性が20%以下 

 

 

河合塾全統模試

 

A判定  合格可能性が80%以上 
B判定  合格可能性が65 
C判定  合格可能性が50 
D判定  合格可能性が35 
E判定  合格可能性が20%以下 

 

 

東京都立高校志望者のためのv模擬

 

S判定  合格可能性が90%以上 
A判定  合格可能性が80%以上 
B判定  合格可能性が60以上 
C判定  合格可能性が40以上 
D判定  合格可能性が20以上 
E判定  合格可能性が19%以下 

 

A判定の上があったり多少の数字の違いはありますが、どこの模試でも 

A判定⇒合格可能性が80%以上」 

E判定⇒合格可能性が20%以下 

といったところでしょう。 

ここで気が付いてほしいのは、「100%も0%もない」ということです。 

A判定を連続して出していても入試本番で失敗すれば不合格です。 

6月ごろの模試でDやE判定でもその後の努力で成績を上げていくことも可能です。 

 

 

大学模試1

 

 

A判定は「勉強の成果は確実に上がっているけど油断はするな。」 

E判定は「もっと勉強するか勉強法を変えるか、それとも志望校を考え直せ。」 

といったところでしょうか。 

 

代表的な模試(大学受験編)

駿台模試 

大手予備校の駿台予備学校が定期的に実施する大学受験対策を目的とした模擬試験です。 

記述式試験、マーク式試験、ほぼ交互に実施されます。

また東大、京大等の難関大学に個別に対応した「大学別入試実戦模試」もその合間を縫って実施されます。 

実は「駿台全国模試」は昭和の時代は記述式模擬試験のなかでも最難関とされ、「東大」志望者の多くが受験していました。

入試制度が大幅に変わった現在でも、難関大学の判定には高い信頼性があるとみて間違いないでしょう。 

 

河合塾模試 

「河合塾全統模試」といい前述の駿台模試と同様、大手予備校の「河合塾」が実施する大学受験対策を目的とした模擬試験です。 

こちらも記述式試験、マーク式試験、ほぼ交互に実施されます。

また東大、京大等の難関大学に個別に対応した「大学別オープン模試」もその合間を縫って実施されます。 

河合塾全統模試の特徴は受験生の多さでしょう。

後述する「代ゼミ模試」と前述の「駿台模試」と合わせて「3大模試」などと言われることもあるようですが、模試受験生の数は毎年最多です。 

分析のための母集団が大きい分、判定結果の信頼性は高いといえるでしょう。 

 

代々木ゼミナール 

代々木ゼミナールは「SAPIX YOZEMI GROUP模試」を実施しています。 

2014825日、2015年度より全国規模で実施される模試を廃止する方針を表明しています。 

また、特定大学個別の入試を想定した模試や、高校12年生を対象とする全国模試については、2015年度以降も存続させる方針であることも表明しています。 

どちらにせよ模試自体の規模を縮小するということであり、分析のための母集団の縮小という面では、判定結果の信頼性はどうなるのかな?というところです。 

 

大手予備校と実施する模試を簡単に紹介しましたが、実施期日、申し込み方法、受験方法等はそれぞれの予備校に問い合わせましょう。

webページで簡単にわかります。 

 

模試を受ける意味

「アウェーでの試合に慣れる。」

ほとんどの方は高校受験の時「会場模試」を受けていると思いますので、わかると思いますが、受験票の番号だけを頼りに全く知らない建物の部屋を、そしてその中の自分の席に時間通りにたどり着き、問題を解き答案をつくる。

これは実はかなりのストレスがかかります。

自分の見知った教室や勉強部屋とは全く違うということに慣れてください。 

 

大学模試2

 

 

「解いて答案を作る」 

問題を解くだけではなく、求められた形で解答し答案を作成しなければなりません。

記述式の問題、特に数学の「図示せよ」は要注意です。

マークシート方式も塗りつぶし方を間違える可能性はあるのです。 

れも練習が必要でしょう 

 

「自分の学力を立ち位置を知る→弱点を知る」 

どこが足りないのか、まず会場で受けているときに自覚し、帰宅して復習の中で理解し、結果が返ってきてさらにわかる。といった具合に自分の不足部分が判明していきます。 

 

「問題集として活用できる」 

大手予備校の模擬試験の問題は最新の傾向等を分析したうえで作られており、模範解答には解説がついていますから、最新の問題集としてその後活用できます。 

 

以上4つの観点から「模擬試験」は必ず受けるべきでしょう。 

 

代表的な模試(高校受験編)

42都道府県それぞれに公立高校があり選抜要領も違います。

内申の計算の仕方、記述試験の配点、面接の有無、自分が受けようとする学校の募集案内や試験要綱をしっかりと把握しましょう。 

模試に関する考え方などは前述の大学受験と変わるものではありませんが、各地方別に代表的な模擬試験を表にしてみました。もちろんそれぞれの選抜方法に対応しています。 

 

都道府県  代表的な模試(高校受験) 
北海道  北海道学力コンクール   
青森県  青森県全県テスト   
岩手県  白ゆりテスト   
秋田県  秋田県全県模試  全中模試 
宮城県  新みやぎ模試   
山形県  山形県もぎ  突破模試 
福島県  新数研もぎテスト   
東京都  Vもぎ  Wもぎ 
神奈川県  神奈川全県模試  Wもぎ 
千葉県  Vもぎ  総新Sもぎ 
埼玉県  北辰テスト   
新潟県  新潟県統一模試会   
富山県  富山全県模試  富山県立高校入試育英模試 
石川県  石川県総合模試  石川県立高校入試育英模試 
福井県  ティエラEXオープン模試  福井県立高校入試育英模試 
長野県  長野県統一模試  長野県高校入試学力テスト 
岐阜県  岐阜県統一模試  岐阜新聞・中学3年学力テスト 
静岡県  静岡県統一模試  静岡新標準模試 
愛知県  愛知全県模試   
三重県  三重ぜんけん模試  三重県統一テスト 
滋賀県  滋賀Vもし・滋賀特色選抜V模試   
京都府  五ツ木・京都模擬テスト会  Vもし 
大阪府  中3五ツ木模試  大阪府公立対策模試・文理学科10校模試 
兵庫県  兵庫統一模試  中3五ツ木模試 
奈良県  志望校判定統一模試  中3五ツ木模試 
和歌山県  和歌山県統一模試  中3五ツ木模試 
鳥取県  鳥取県高校入試統一模試   
島根県  全国統一中学生テスト   
岡山県  中学生県模試  山陽新聞高校受験模試 
広島県  広島県内全県模試  広島県公開模擬テスト 
山口県  山口県一斉模試  山口県統一テスト(共通Vテスト) 
徳島県  徳島県統一模擬試験   
香川県  香川県統一模擬試験   
愛媛県  愛媛県模試  愛進研模擬テスト 
高知県  高知県統一模試  高知学進会公開模試 
福岡県  福岡県高校入試模擬試験  フクト公開実力テスト会 
佐賀県  佐賀県一斉模試  佐賀県校長会統一テスト 
長崎県  長崎県統一模試  長崎県一斉模試 
熊本県  熊本県模試   
大分県  大分県合同模試   
宮崎県  宮崎県統一模試   
鹿児島県  鹿児島県統一模試   
沖縄県  おきなわ県模試  沖縄県統一プレ入試 

 

県によってはもっと種類のあるところもありますし、全国展開している大手予備校の中学生模試もありますが、今回は代表的な模試を2つ程度としました。 

昨年以来新型コロナの影響で、自宅受験や塾内受験に対応している模試がほとんどです。 

私は神奈川県勤務なのですが、昨年度はかなりの回数、会場模試の塾内受験を実施しました。

 

生徒の中に1人、熊本への引っ越しが決まっていた生徒がいました。

彼は、神奈川にいる間ほかの「Wもぎ」を受ける仲間に混じって「熊本県模試」を塾内受験しています

その結果、見事熊本県の志望校に合格し、3月に旅立っていきました。 

受験形態が融通が利くようになって来ている今、己を知るという意味でも、ますます会場模試受験は必須といえるでしょう。 

 

まとめ

「模擬試験」を受ける理由は大学受験も高校受験も一緒です。ただ「アウェー」での戦いに関しては新型コロナを考えるとちょっと...というところもありますが、前述したように自宅受験や塾内受験等、受験形態も融通が利くようになってきています。

本番で失敗しないよう、自分に足りないのは何か、これからどうすべきかを把握するために、模擬試験は必ず受けるようにしてください。 

そしてただ受けておしまいではなく、結果を分析してこれからどうするのかを考えましょう。 

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