『もったいない』

「勿体無い」は、もともと「不都合である」、「かたじけない」などの意味で使用されていました。

現在では、それらから転じて、一般的に「物の価値を十分に生かしきれておらず無駄になっている」状態やそのような状態にしてしまう行為を、戒める意味で使用されています。

【もったいない】を意識することで、私たちには何ができるでしょうか?

このページを読んでいただいて、自分にできることを探す機会になればと思います。

 

もったいない=「MOTTAINAI」

ノーベル平和賞で世界の合言葉に

環境分野で初のノーベル平和賞を受賞したケニア人女性、ワンガリ・マータイさん。
マータイさんが、2005年の来日の際に感銘を受けたのが「もったいない」という日本語でした。

環境 3R + Respect = もったいない
Reduce(ゴミ削減)、Reuse(再利用)、Recycle(再資源化)という環境活動の3Rをたった一言で表せるだけでなく、かけがえのない地球資源に対するRespect(尊敬の念)が込められている言葉、「もったいない」。

 

マータイさんはこの美しい日本語を、環境を守る世界共通語「MOTTAINAI」として広めることを提唱しました。

 

もったいない1

 

 

SDGsへの取り組み

SDGsとは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称です。

そもそもどう発音するかというと、SDGs(エス・ディー・ジーズ)です。

時々エス・ディー・ジー・エスと読まれる方がいらっしゃるのですが、最後はGoals(ゴールズ)の略です。
SDGsは2015年9月の国連サミットで採択されたもので、国連加盟193か国が2016年から2030年の15年間で達成するために掲げた目標です。
この写真は、SDGsが採択されたときに、国連の壁にプロジェクションマッピングでお祝いをした模様を写したものです。カラフルで喜ばしい感じが伝わってきますね。

 

もったいない2

 

貧困、紛争、気候変動、感染症。

人類は、これまでになかったような数多くの課題に直面しています。

このままでは、人類が安定してこの世界で暮らし続けることができなくなると心配されています。

 

そんな危機感から、世界中のさまざまな立場の人々が話し合い、課題を整理し、解決方法を考え、2030年までに達成すべき具体的な目標を立てました。
それが「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:SDGs)」です。

簡単に要約するとこのような方針・目標があります。

 

貧乏で困ってる人を無くす」:発展途上国への支援等が該当します。

差別のない社会を作る」:年齢や性別、障害、人種、民族、出自、宗教、経済的地位等で差別をしない社会を実現していく。

環境を大切にする」:地球環境・自然環境に配慮しながら、国や企業が活動できるようにしていく。

 

 

食品ロスについて

どれだけ食品ロスが出ているか

上記の中でも個人的に今日から始められるのが、飲食に対してだと思います。

食べ残し、売れ残りや期限が近いなど様々な理由で、食べられるのに捨てられてしまう食品「食品ロス」。

日本の食品ロス量は、年間600万トン、毎日、大型トラック(10トン車)トラック約1,640台分の食品を廃棄しています。

食品ロスを含めた多くのごみを廃棄するため、ごみ処理に多額のコストがかかっています。

また可燃ごみとして燃やすことで、CO2排出や焼却後の灰の埋め立て等による環境負荷が考えられます。

人や社会への観点では、多くの食品ロスを発生させている一方で、7人に1人の子どもが貧困で食事に困っている状況です。

 

 

身近に出来る事って?

〇〇し過ぎない

食品ロスを減らすための小さな行動も、一人ひとりが取り組むことで、大きな削減につながります。

食べものをつくる生産者・製造者への感謝の気持ちや、食べものを無駄にしないという意識はあっても、行動に移せていない方もいらっしゃるかもしれません。

基本は、買物時に「買いすぎない」、料理を作る際「作りすぎない」、外食時に「注文しすぎない」、そして「食べきる」ことが重要です。

 

家庭での取り組みとしては、冷蔵庫や食品庫にある食材を確認する、必要な分だけ買って、食べきる利用予定と照らして、期限表示を確認する、残っている食材から使う。

外食時の工夫としては、小盛りメニューやハーフサイズを活用し、食べられる量だけ注文する。

どうしても残してしまった料理は、お店と相談して持ち帰るなど。

私たち一人ひとりが食べものをもっと無駄なく、大切に消費していく必要があります。

 

 

まとめ

個人としてできる事は小さくても、行動すれば少しではありますが、成果につながります。

誰かがやるであろうではなく、100年後、200年後の未来の為に、まずは自分から始めてみませんか?

 

私自身、実家が農家であります。

残飯や、商品にならない野菜などを処理する機械も導入しております。

機械を作るために二酸化炭素を出している矛盾はありますが、一人一人が“もったいない”の精神を持てば必ず良い未来は訪れるはずです。

頑張る必要はないですが、頭の片隅にちょっとでも“もったいない”精神を思っていただければ幸いです。

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