いつから始める?受験勉強 ~高校受験編~

およそ50年前、進学率が90%に達した高校への進学。現在では98%を超え、ほとんどの中学生が義務教育後も高校へと進学しています。 

中学までとの大きな差は「義務教育ではない」という所です。ですので、高校へ進学したいと思っても、進学希望先が出す「入試問題」を解いて、合格点をクリアしなければなりません。 

では、合格点をクリアするための「受験勉強」は、いつから始めるのがいいのでしょうか? 

 

受験勉強1

 

高校入試はいつ?

高等学校には、大きく分けて3種類あります。 

  • 国が運営:国立高校
  • 都道府県や行政単位で運営:公立高校
  • 学校法人が運営している:私立高校

住んでいる地域で多少の日程の違いはありますが、高校の種類によっても入試時期が異なります。 

 

私立高校の入試はいつごろ? 

私立高校の入試は、中学3年生の3学期に行われますが、他の入試と比べて一番早い場合が多いです。

例えば近畿地方では、和歌山が1月29日と一番早く、大阪や兵庫などは2月10日に一斉に行われます(令和4年度の場合、1,5次や2次募集を除く)。 

 

国公立高校の入試はいつごろ? 

国立高校に関しては各校によって分かれますが、私立高校の入試直後くらいの日程だと思ってください。 

公立高校は各都道府県によって実施方法が異なりますが、共通の問題を使用して行われる場合、【前期】特別入試が2月中旬(私立高校入試の約1週間後)、【後期】一般入試が3月上旬に行われます。 

【後期】一般入試が受験者数が一番多く、イメージとして入試を受ける→中学の卒業式を迎える→高校の合格発表というスケジュールになる事が多いようです。

 

受験校を決めるのは? 

各都道府県で内申点(学校の成績を点数化したもの)のつけ方が、1年生の最初から入るか、3年生だけ入るのかの違いはありますが、進路調査は3年生の1学期の懇談で、私立受験校は2学期の11~12月の懇談で、公立受験校は3学期最初か、私立後の懇談で決定します。

決定する前に、「この学校に進学したい!」という強い気持ちのある高校を決め、その合格実績のある成績まで伸ばしていきたいところですね! 

 

受験勉強2

 

受験勉強を始める時期

次に、受験勉強はいつ頃から始めるといいか、という事を考えます。 

目指す高校の難易度にもよりますが、入試問題自体は「中1・中2までの履修内容が6~7割出題される」事がほとんどです。その事を念頭に置きましょう。 

 

中3の春からが多い 

中1・中2の内容が半分以上出題されるのであれば、習い終わった中学3年生の春休みから受験勉強を始めるという事が多いです。今まで習ったことを整理して、問題を解く事で実力を身に着けていくには、春から始める事は一番いいタイミングです。 

 

早ければ早いほど良い 

もちろん、絶対に中学3年生の春から始めないといけないかというと、そうではありません。

難関校に合格したいと思う生徒さんは、もっと早い時期から、その段階で解ける入試問題にチャレンジして、実力を高めていっています。早い段階ではできる事も少ないので、学校の進度より早いスピードで勉強して、出来る事や解る事を増やしていく事も、重要な手段だと言えます。 

 

塾に通うメリット 

学校の進度より早く勉強する事は、学校の授業を受ける段階での理解度を高めてくれる効果があります。

これを自分の力でやろうと思うとなかなか大変ですが、塾に通う事で学校の進度より早い内容を勉強する事ができます。復習型で進むより、予習型で進む塾のほうが多いのは、学校の授業での「わかった」を増やすためです。

学校の授業で解ることが増えれば、授業も受けていて楽しく思えてきますよね。なので、中学に入る時に一緒に塾を探すという方が多いようです。 

 

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どんな勉強をすればよい?

中学校になると、小学校よりも授業が進むスピードが速くなり、これが高校になるともっとスピードが速くなります。

それに対応するには、どんな勉強をすればよいでしょうか。 

 

勉強時間の目安 

勉強時間に関しては、1つの目安があります。「各学年の数字+2時間」を、毎日の勉強時間の目標にして下さい。 

「えっ!?そんなに!?」と思うかもしれませんが、普段から定期テスト前に提出する課題の事を気にかけ、学校や塾の宿題、テスト後のやり直し等をしていると、時間はあっという間に過ぎていきます。 

次に、各学年でどのような勉強をすれば良いか例を挙げていきます。 

 

中学1年 

先ほどの毎日の目安時間で考えると、3時間が学習の目標になります。小学生の間に学習習慣が身についていて、1日1時間勉強をしていた生徒さんがいたとすると、いきなり2時間増えることになります。

けれども中学は質も量も一気に増え、身に着けることがたくさん出てきます。いきなり3時間は厳しいでしょうが、まずは各教科の宿題や提出物をこなす習慣、テスト等で間違えた問題をやり直す習慣を身に着けてください。 

 

中学2年 

中学1年生で学んだ内容から、得意・不得意な科目も見えてくると思いますので、特に不得意になっている科目に時間を費やして下さい。2年生には、各教科で入試でもよく取り上げる「山場」とも言える単元が各教科多く含まれています。

夏休みや冬休みなどの長期休暇の時期には、1年生の復習もしながら、2年生の内容をしっかりと理解するように心掛けて下さい。 

また、早い人では受験勉強を意識し、取り組む人もいるかと思います。だんだんと出来る範囲が増えてくる時期でもありますので、難関校を目標に置く生徒さんは、特に得意科目で入試問題の演習をしていく事に取り組んでみて下さい。 

 

中学3年 

既に入試内容の半分以上を習った状態になっています。夏休みが終わるまでには1・2年の内容を徹底的に復習し、冬休み前からは全科目の全内容を復習できるようにしていきましょう。 

3年生になると、人によって志望校の決定時期に差が出ますが、それぞれの過去の入試問題を演習していく事になります。どのタイミングで手を付ければいいのか、それは現在の学習レベルによりますが「過去問題集が売られ始めたから、すぐに手を付けないと!」という事はありません。むしろ早く手を付けすぎて「駄目だ・・・全然解けない!」という事は避けましょうね。あくまで、入試時期に解ければいいレベルが目の前にあるだけです。

難関校や受験者の多い高校、公立高校の過去問題集は、結構早い時期に販売が始まりますので、その点だけは焦らないで落ち着いて取り組みましょう。 

 

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まとめ

高校受験に限らず、大学受験や資格試験などの受験は、受かった後にやりたい事があるからという目的があります。その目的を目標として、早くから意識しておくことは大事ですね。早くから意識しておくと、その分他の人よりも多くの勉強時間が取れ、有利に事が進みます。 

早いうちから目標を決めて、決めたら行動を取れるように、普段から心掛けましょう! 

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