不登校から高校へ進学するには?勉強の遅れを取り返し受験に挑戦
こんにちは。オンライン家庭教師WAMです。
現在、様々な理由から、不登校の生徒が増えてきています。
2022年度の小・中学校においては、29万9千人程度の生徒が不登校になっています。
もしかしたらこの記事を見てくれているあなたも、中学校に通えておらず、悩んでいるかもしれません。
・本当は高校に行きたい・・・
・将来やりたい事がある・・・
・でもどうしたら良いか分からない・・・
まず皆さんに伝えたいのは、「不登校であっても高校へ進学することは出来る」ということです。
今回は高校へ進学するためのお話をしたいと思います。
Contents
不登校になった「今」の状況を見つめなおす
いつから学校に通えていないのかを確認する
いつから学校に行けていないのかによって、勉強する内容や方法が大幅に変わります。
もし、学校に通えていない間、自宅で勉強をしていた場合は、どの学年の範囲の勉強までを行ってきたのかも確認しておきたいところです。
どうして高校へ進学したいと思ったのか考える
進学したい、という気持ちになったら、「どうして高校へ進学したいのか」を考えてみてください。
高校で勉強したい、クラブに参加したい、友達を作りたい、将来の夢の為に高校を卒業したい・・・など、どんな理由でも構いません。自分の意志を確認することが大切です。
不登校になった原因も様々だと思います。
いじめや暴力、人間関係、病気や朝起床できない等々、不登校でもひとくくりにはできないと思いますが、新たな環境に足を踏み出したい=「高校へ進学したい」と思えるのは素晴らしい事です。
もちろん高校へ行くには勉強もしなければなりませんが、まずは進学したいという気持ちをしっかりと持ち続ける事が大事です。
不登校生が知るべき全日制・定時制・通信制高校の違い全日制高校
高校といっても、「全日制高校」「定時制高校」「通信制高校」とさまざまな制度の高校に分かれますが、簡単に違いを説明しておきます。
全日制高校
- 朝から夕方まで授業(8時間程度)
- 週5回通学
- 教師による集団での授業
- 卒業まで3年以上(学年制)
- 一般的には全日制高校へ進学する子が多い
定時制高校(4時間程度)
- 夕方から授業
- 週5回通学
- 教師による集団での授業
- 卒業まで3年以上(学年制)
- 昼間は働きながら定時制高校へ通う子もいる
通信制高校
- 授業時間は高校によりさまざま(朝から、昼から、夕方からなど)
- 通学頻度は高校によりさまざま(週1~3回、月1~2回、年4回など)
- 教師による教室内での授業、オンラインでの授業、レポート提出など
- 卒業まで3年以上(単位制)
- 通信制高校を卒業しても、正式に高校卒業と認められる
また、WAM高等学院のようなサポート校をうまく活用することで、より卒業しやすくなります。
どのタイプの高校へ行きたいのかを考えなければならないですが、
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まずは高校で何がしたいのか
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高校へはどれくらいの頻度で通いたいのか
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授業時間はいつからであれば通えそうなのか
このような事を考えてみて、自分に合ったタイプの高校を選ぶといいでしょう。
また、もっと専門的な事を学びたい場合は、「高等専修学校」と呼ばれる学校へ行くのも一つです。
高等専修学校というのは、専門的なことを学べる・経験できる学校です。
具体的には、8つの職業分野に分かれます。
① 工業
② 農業
③ 医療
④ 衛生
⑤ 教育・社会福祉
⑥ 商業実務
⑦ 服飾・家政
⑧ 文化・教養
学校や職業分野により修業年数も変わりますが、基本的には1年~3年が修業年数となる事が多いです。早く現場に出たい、さまざまな事を経験したい場合には適しているコースです。
色々と説明をしてきましたが、本当にたくさんの制度の学校がありますので、自分に適しているのはどんなところなのか、悩むかもしれません。
今の時代、資料請求や体験授業申込、学校の説明もインターネットで検索するとたくさん出てきます。ビックリするくらい簡単に情報を得ることが出来ますので、それらを比較してみましょう。
学校の説明会を随時実施している所もありますので、気になった学校の話を直接聞いてみるとより具体的にイメージが湧くと思います。
不登校生が高校受験する際に知っておきたいこと
欠席日数
公立高校においては、欠席日数が多いと、「審議の対象」となり、受験に不利になることが募集要項などに記載されていることが多いです。
ただし、欠席日数が多い理由を事前に提出することにより、受験の評価を配慮してもらえる都道府県もあるようです。
一方、私立高校では、欠席に日数をあまり考慮しない傾向があるようです。
内申点
内申点は、定期テストはもちろん、普段の授業態度など、成績を総合的に点数化したものです。
高校受験の際には、受験先の学校に調査書として提出し、当日のテストや面接と合わせて合否を決定するのに利用されます。
内申点とテストの評価比重は学校によってまちまちで、3:7や4:6の学校もあります。
不登校の生徒ならば、定期テストが受けられず、内申点が低くなってしまいがちです。
内申点の評価比重が高い高校を受験しようと思った場合、内申点の低さが不利に働いてしまう可能性が高いことを覚えておきましょう。
志望校が決まったら、募集要項を確認し、どのような評価方法で合否を判定するのか必ずチェックするようにしましょう。
遅れを取り戻し、高校受験に挑戦するための勉強を始めよう!
今まで学校にも通えていないし、あんまり勉強してこなかったから高校受験なんてできるのか・・・
と心配している子もいるかと思います。
そんな皆さんに、効率的に今からできる高校受験へ向けた勉強方法をお伝えしていきます。
家庭教師へ依頼する
一人では勉強していけない場合、どうしても誰かのサポートが必要になってきます。
勉強は積み重ねが大事ですので、高校受験(中学校で習ったすべての範囲)では、中学生の内容のすべてを理解する必要があります。
一人で全てを理解することは難しいです。そのような時は、勉強のプロである家庭教師に依頼し、分かっていない部分からしっかりと勉強を教えてもらうことが必要になってきます。
今までであれば参考書を見ても、
「答えは書いてあるけどなんでこういう式を作らないといけないのか分からない・・・
なんでこういう考え方をしないといけないのか分からない・・・」
と悩んできた子も多いかと思います。
そのような時に家庭教師が教えてくれれば、より効率的に理解することができ、どんどん新しい事を吸収していくことが出来ます。
家庭教師であれば一人一人の課題に完全に合わせた授業を受けることが出来るのも良い点です。
学習塾へ通う
【家庭教師へ依頼する】の部分でも触れましたが、やはり勉強のプロに頼るのがまずは効率的です。
その中で、学習塾であれば家庭教師と同じように勉強のプロが教えてくれるので、だんだんと分からない所が分かるようになります。
また、学習塾には同じ目標を持つ仲間がいます。みんなで切磋琢磨しながら勉強することができるもの良い点です。
「自分一人ではない、みんなで一緒に頑張れる」という気持ちも持てるかと思います。
学習塾によっては集団授業、個別指導授業がありますので、
・みんなで一緒に頑張りたいのであれば集団授業
・自分に合わせた授業を受けたいのであれば個別指導授業
と、自分に適した学習塾を選んでみてはどうでしょうか。
参考書・問題集を買う
だんだんと勉強ができるようになってきたら、次に欲しくなるのは参考書や問題集です。
本屋へ行くと様々な参考書や問題集が置かれていますし、
何が良いのかわからず色々な種類を買おうと思う子が多いかと思います。
しかし、参考書や問題集は各教科1冊ずつで十分です。参考書や問題集では1冊でもたくさんの内容や問題が出題されています。一番重要なのは「何回も繰り返すこと」です。
人間というのはどうしても忘れてしまう生き物なので、一度見ただけでは時間が経てば忘れてしまいます。
ドイツの心理学者ヘルマン・エビングハウスの発表した
【エビングハウスの忘却曲線】では、人は何かを学んだとき、
・ 1時間後には56%を忘れている
・ 1日後には67%を忘れている
・ 2日後には73%を忘れている
・ 1か月後には79%を忘れている
と示しています。
一度覚えた、一度解いただけではすぐに忘れてしまいますので、何回も繰り返し解き続ける事がとても重要なのです。従って、参考書や問題集は必要最低限の各教科1冊ずつを、まずは繰り返し使用して完全に覚えられるようにしましょう。
高校へ行かないという選択肢も選べる
今までは高校へ行くための話をしてきましたが、「高校へ行かない」という選択肢もあります。
実は高校へ行かなくても、高校を卒業したものとして扱われる試験があります。
それが、【高等学校卒業程度認定試験】です。
もちろん、簡単に合格する試験ではありませんが、この試験に合格すると、高校を卒業した人と同等以上の学力があると判断され、大学・短期大学・専門学校の受験資格を与えられます。
また、就職に関しても、実際の高校を卒業しているわけではないですが、高校卒業者と同じ扱いを受けることが出来ます。
教科に関しては
① 国語(国語総合)
② 地理歴史(日本史A・世界史A・日本史B・世界史B・地理A・地理B)
③ 公民(現代社会・倫理・政治経済)
④ 理科(科学と人間生活・化学基礎・物理基礎・生物基礎・地学基礎)
⑤ 数学(数Ⅰ)
⑥ 英語(コミュニケーション英語Ⅰ)
この中で必要な教科の試験を受けるという事になります。
高校には行きたくないけれど、【高等学校卒業程度認定試験】を受けたいという子は、専門の予備校や塾などもありますので、ぜひ一度調べてみてくださいね。
まとめ
現在学校には通えていないけれど、高校進学をしたいと考えている子に向けての内容を書いてきました。
今は、本当にたくさんの選択肢があります。
まずはいろいろと調べて、自分に何があっているのかを考えてみてください。
そして自分に合った勉強方法を見つけて、しっかりと対策をしましょう。
高校に行きたい、という気持ちがあるのであれば諦める必要はありません。
その気持ちを大事に、目標に向かって進んでいきましょう。