成績UPしたいならこれ!~中学理科の勉強法・前編~
みなさんは、理科と聞くとなにが思いつきますか?
「覚えることが多いし難しい。。」「実験は楽しい!」などでしょうか。
2021年度から学習指導要領が改訂され、今までの勉強法では補えなくなっています。
それでは、「これからの理科」にはどうやって立ち向かえばいいのでしょう。。?
今回は、「理科」の勉強法について解説していきます。
「理科」という科目について見てみよう!
実は小学一年生から習っていた!
「理科」とは、まずどういう科目なのでしょうか。
理科という科目を学習し始めるのは、小学中学年(3・4年生)からになっています。
それまでは「生活」という科目を学習するのです。
生活は学校や家庭、地域などを学ぶ「社会系」・植物や動物の様子を学ぶ「理科系」の両方が含まれています。
つまり小学1年生から「理科」という科目に少なからず触れているのです。
いろんな分野があり好き嫌いが分かれる
理科に4つの分野があります。
- 物理分野…光と音、力と圧力、物質のすがた、電流と磁界、運動とエネルギーなど
- 化学分野…分解、化合、原子と分子、酸化と還元など
- 生物分野…植物の体のつくりとはたらき、生物と細胞、自然と環境など
- 地学分野…地層、火山、地震、天気の変化、天体など
それぞれほぼ関連性がありませんので、
分野によって好き/嫌い・得意/不得意がはっきりと分かれてしまいます。
「理科」を嫌いになってしまうのはどうして?
「小学校のときは理科が大好きだったのに、今は嫌い(苦手)だ!」
…といった声を聞いたことはありませんか?
ひとつの原因として考えられるのは、
『小学生の頃はテストでいい点数をとれていたのに、
中学生になってからは全然点数が取れなくなってしまった。』
ということが起こっているからです。
なぜ、いい点数が取れないのでしょう??
考えられるのは要因は3つあります。
- 小学校のテストと中学校のテストは構成がちがう
- 問題文が長い。さらに計算問題も出題されるようになる
- 分野によって得意・不得意ができてしまった
順番に、それぞれ詳しく見ていきましょう。
1.小学校のテストと中学校のテストは構成が異なっている
小学校のテストは、「その単元を習ったらすぐにテスト。基本的な問題多め。」
中学校のテストは、「ある期間習った単元をまとめてテスト。基本問題はもちろん、記述などの応用問題も出題。」
という特徴があります。
小学校の間は、習ってすぐにテストなので、記憶もそこまで古くありません。
一方、中学校のテストは数か月分が出題されるので、しっかり復習しないと忘れてしまっていることがほとんどです。
しかも基本だけではなく、応用問題・記述問題も出題される。
さらに、数か月分の内容が出題されるのだから、問題数も増えるのは当然のこと!
中学生のテストは簡単にいい点数が取れないのはわかりますね。
2.問題文が長くなり、計算問題も多くなっている
中学生になると、問題文そのものが長く書かれており
どんな実験をしたのか?などが出題されるようになります。
しかも出題されている実験も、授業では実際に行うことはなく教科書に載っているだけ。ということも。
そのような実験はイメージがつきにくく、なかなか身に入ってこないものです。
さらに、回答の傾向として、実験結果をただ答えるだけでは終わりません。
・なぜその結果になるのか
・その結果から分かることは何か
など、より深く内容を掘り下げた回答が必要になっていきます。
また、科目によっては計算が必要になることも。
公式を覚えて、実験結果を導いて・・・テスト時間内にやることがたくさんあって、苦手に感じているかもしれません。
3.分野がはっきり分かれている
最初にも述べましたが、理科は4つの分野に分かれているため、
「星座とか好きだけど、イオンとか分からない!」
「”てこの原理”って日常で使うけど、植物の分類って数が多いから整理しづらい」
など、人それぞれに苦手がはっきりしやすい科目でもあります。
興味関心があるものは身に入りやすいですが、逆に興味がないものに関しては難しいところです。
理科が嫌い!苦手!という子どもたちは、
理科に出てくる力の大きさが苦手!などはっきりと言うことは少ないです。
だからこそ、「理科」というもので一括りにしてしまうのです。
そうすると、「理科」というだけで苦手意識に変わってしまいます。
苦手を克服していくカギは、
「できるところがあるのだから、やればできるんだ!」
という気持ちを持つこと。
自分なりにできるところを見つけることも大切です。
理科は「暗記系」・「理解系」に分かれている!
「理科と社会は暗記科目だから、覚えればできる!」なんて言われたことはありませんか?
しかし、それは違います!!理科は、暗記だけではいい点数は取れません!
なぜかというと、理科は
「暗記系」と「理解系」に分かれるからです!!
暗記系・・・答えが変わることがないもの
例えば、
- 植物は「根・茎・葉」でできている。
- 水素の原子記号はH、酸素の原子記号はO。
- 呼吸は、酸素を吸って二酸化炭素を出す。
など
理解系・・・考えて解かなければならないもの
教科書で習った公式を使ったりして、計算して求めるもの
例えば、
- 電流(A)を求めるものは、電圧(V)÷抵抗(R)だから、この実験の場合は…。
- 音速と光の速さでは光の速さのほうが速いから…。
など
「暗記系」「理解系」はそれぞれに違った勉強法が必要です。
さまざまなテキストを使い、繰り返し似た傾向の問題に触れる。
友達と問題を出し合うなど、それぞれに合った勉強法で学習していきましょう。
学習指導要領の改訂で何が変わった?
2020年度に小学校の学習指導要領改訂、2021年度に中学校の学習指導要領改訂が行われました。
それにより、記述問題の数が増え、テスト問題の傾向が変わってきています。
記述問題での出題傾向は2つに分かれます。
1.理由を答えるもの
「なぜですか。」や「理由を答えなさい。」などと問われます。
答えを書くときには、「~だから。」や「~のため。」と書きますので、注意が必要です。
国語の問題に対しても同じことが言えますが、
忘れてしまうこともあるので、問題文を読むときにはしっかりと確認しておきましょう。
2.説明するもの
「どういうことですか。」や「説明しなさい。」などと問われます。
この問題に関しては、知識があるかないかで解答できるかどうかが決まってしまいます。
例えば、地震の規模を表すのはマグニチュード。地震の揺れの大きさを表すのは震度。ですが、
これを問題にすると、
「マグニチュードと震度の違いを説明しなさい。」というものになります。
まず、マグニチュードがなにか、震度とはなにか。
そこを覚えておかないことには、一切書けませんし違ったことを書いてしまいます。
理科は、「暗記する」だけでは足りないし、「理解する」だけでは足りないのです。
どちらのパターンも答えられるように、さまざまな問題をどんどん解いていきましょう。
次回「後編」では、各分野の勉強方法のポイントについて触れていきます。