医学部では何を学ぶ?学科や取得できる資格、就職先について解説
こんにちは。オンライン家庭教師WAMです(^^)
医学部と言えば、医師を目指す人が行く学部というイメージがありますね。
イメージの通り、医学部には、医師の養成を目的とした6年制の医学科が必ず設置されています。しかし、それ以外にも、4年制の看護学科や保健学科など複数の学科が設置されている場合もあります。
本記事では、医学科をメインに、医学部ではどのようなことを学ぶのか、また設置されている学科、取得できる資格などを解説したいと思います。大学でどのような分野を学びたいか迷っている方は参考にしてください。
Contents
医学部では何を学ぶ?
医学部というと一般的には6年制の「医学科」を指します。
医学科で学ぶ分野は、医学に関する基礎的な知識を学ぶ〈基礎医学〉、各種病気の具体的な病態や疾患、治療法を学ぶ〈臨床医学〉、社会的な環境と健康の関係について学ぶ〈社会医学〉の3つに大別されます。
それぞれの分野の具体的な開講科目は以下の通りです。
〈基礎医学〉解剖学・病理学・薬理学・免疫学・生理学など
〈臨床医学〉診断学・内科学・外科学・小児学・精神医学など
〈社会医学〉公衆衛生学・疫学・法医学・心理学など
また、「チーム医療」についても学ぶことができます。チーム医療とは、患者の状態に合わせて複数の専門職(医師や看護師、薬剤師、理学療法士、社会福祉士など)が連携し治療を行うことを指します。大学では、看護学部や薬学部、保健医療学部など他学部(他学科)と合同で行う授業やプログラムなどが用意されています。
医学部の主な学科
医学部に設置されている学科についてご紹介します。医学科以外は、大学によって名称が異なります。志望大学にどのような学科があるのか確認するようにしましょう。
医学科
医師の育成を目的とした6年制の学科で、修了することで医師国家試験への受験資格を取得することができます。カリキュラムは、文部科学省が定める「医学教育モデル・コア・カリキュラム」を中心に編成されており、6年間で医師として必要な実践的診療能力(知識・技能・態度)を養います。
1年次は他学部と同様に教養科目を中心に学び、医学的な知識だけでなく、広い視野と柔軟な思考力を身につけることを目指します。2年次以降は、医学分野が中心となっていきます。4年次になると本格的な臨床医学の履修がはじまり、5年次には実際に病院で実習を行う「臨床実習」がスタートします(6年次夏頃まで)。臨床実習に参加するためには「全国共用試験」に合格する必要があり、この試験は4年次に受験します。6年次の後半は卒業試験や国家試験に向けた準備期間となります。卒業試験に合格すれば、医師国家試験の受験資格を得ることができます。
看護学科
看護学科は、看護師の育成を目的とした4年制の学科です。
人を理解するための幅広い教養科目に加えて、「免疫学」や「解剖生理学」といった専門基礎科目、「基礎看護学」や「成人看護学」、「精神看護学」、「在宅看護学」といった看護の専門科目を学びます。専門科目の中には、他学部・学科、専攻などと連携しながら「チーム医療」について学ぶ授業や、実際に病院や診療所、福祉施設などに行って、臨床での実践を学ぶ「臨地実習」なども含まれています。
保健学科
保健学科は、保健・医療専門職の育成を目的とした4年制の学科です。〈看護学〉〈放射線技術科学〉〈検査技術科学〉〈理学療法学〉〈作業療法学〉について、専攻やコースといった形で専門的に学ぶことができます。所属している専攻で所定の科目を履修すると、それぞれの専攻にあった専門職の国家試験受験資格を取得することができます。大学によって設置されている専攻が異なるので、志望する大学にどのような専攻があるのか確認するようにしましょう。
医学部で取得できる資格
医学部で取得することのできる資格を一部ご紹介します。医師免許については、6年制の医学科の学生のみ取得することができます。
医師
医学部(医学科)の卒業試験に合格すると、医師国家試験受験資格を得ることができます。病院等で診療に従事するためには、国家試験合格後、国の指定を受けた病院で2年間研修医として実務経験を積む必要があります。初期研修と呼ばれるこの2年間は、内科や外科、救急医療、精神科など様々な診療科を回ります。
特定の診療科の専門医になるためには、さらに3~5年専門研修(後期研修)を行う必要があります。
看護師
医師のサポートを行うとともに、患者に対して看護を提供します。病気や怪我を負った患者に対する医療的なケアだけではなく、患者あるいはその家族に対する心のケアも行います。国家資格であり、看護師になるには、大学卒業後に看護師国家試験に合格する必要があります。
臨床検査技師
臨床検査技師とは、医師の指示のもと、診療に必要な検査を行い、結果を分析する専門職です。検査には、血液検査・尿検査などを行う〈検体検査〉と、心電図測定、脳波測定などを行う〈生理学的検査〉があります。国家資格であり、大学卒業後に臨床検査技師国家試験に合格する必要があります。
診療放射線技師
診療放射線技師とは、医師の指示のもと、レントゲン(X線)や血管造影、放射線治療などを行う放射線を用いた検査・治療のスペシャリストです。国家資格であり、大学卒業後に診療放射線技師国家試験に合格する必要があります。
理学療法士
理学療法士とは、運動療法や物理療法(温熱、電気などを治療目的に利用するもの)を用いて、ケガや病気などで身体に障害を持った人の日常生活復帰を支援する専門職です。「立つ」「座る」「起き上がる」「歩く」「寝返りをうつ」といった基本的な動作の維持・回復を担っています。国家資格であり、大学卒業後に理学療法士国家試験に合格する必要があります。
作業療法士
作業療法士とは、患者が「自分らしい生活」を送るためのサポートをする専門職です。「作業」とは、食事や入浴、料理、趣味といった日常生活に関わるすべての活動を指します。また、身体に障害がある患者だけではなく、統合失調症やうつ病などを抱える患者のこころのケアにもあたります。国家資格であり、大学卒業後に作業療法士国家試験に合格する必要があります。
医学部卒業後の主な就職先
医学科の学生の大半は国家試験を受験し、その後研修医として大学病院や総合病院に就職します。一部の学生は、国家試験を受験したのち、大学院に進学し研究医を目指します。
医学科以外の学生の大半は、それぞれの学科・専攻で取得した資格を活かすことのできる医療機関へと就職します。理学療法士と作業療法士の資格を取得した学生は、医療機関のほか、リハビリテーションセンターや介護・福祉施設への就職も見られます。
医学部がある大学
医学部がある大学を一部ご紹介します。
大学ごと教育の特色がありますので、たくさんの大学を比較して自分にあった大学を選ぶようにしましょう。
医学部への進学を目指すならオンライン家庭教師WAM
いかがでしたか?
医学部では、医師をはじめとする医療系の専門職を目指すことができます。どの資格も国家資格であり、取得することは簡単ではありません。確実な知識・技術を身につけるために、自分にあった大学を選ぶようにしましょう。
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