勉強ができる子の「頭の中」はどうなってる?成績が伸び悩む子が自走し始める、親の『魔法の問いかけ』
オンライン家庭教師
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「先週の模試の結果を見て、思わず言葉を失ってしまった……」
「塾の宿題はあんなに必死にこなしているのに、なぜ初見の問題になると鉛筆が止まってしまうの?」

今、この記事を読んでいる親御さんは、そんな出口の見えない不安の中にいらっしゃるのではないでしょうか。

特に小学5年生の後半、算数の内容が高度になり、応用問題が増えてくる時期は、多くの親子が「地頭(じあたま)の壁」に突き当たります。

「うちの子には、もともと才能がないのかもしれない」と絶望する必要はありません。実は、成績が伸び悩んでいるお子さんは、能力が低いのではなく、単に「情報の受け取り方」にエラーが起きているだけなのです。

今回は、認知科学の視点から「勉強ができる人の頭の中」を解き明かし、親御さんの「教え方」を少し変えるだけで、お子さんの脳内に「自走する思考回路」をインストールする方法をお伝えします。

「量はこなしているのに…」成績が止まる子の脳内で起きていること

「あんなに頑張っているのに、どうして……?」

共働きで忙しい合間を縫ってお子さんの勉強をサポートしている親御さんにとって、努力が結果に結びつかないことほど辛いことはありません。

成績が伸び悩んでいるお子さんの脳内を覗いてみると、ある共通した現象が起きています。それは、「知識がバラバラな『点』の状態で浮いている」ということです。

塾で習った解法を、お子さんは「その場限りのルール」として丸暗記しようとします。

これは、例えるなら「整理棚のない部屋に、ひたすら新しい家具を詰め込んでいる状態」です。

部屋の中がモノで溢れかえっているため、いざテストという本番で「あの知識(家具)を使いたい!」と思っても、どこにあるのか見つけ出すことができません。

知識が『点』として孤立し、他と結びつかないこの状態こそが、宿題(暗記)はできるのに模試(応用)で点が取れない「非構造化」の正体です。

✍️ 専門家の経験からの一言アドバイス

お子さんが「分からない」と言ったとき、すぐに解き方を「解説」するのは今日からお休みしましょう。

なぜなら、親御さんの過剰な解説は、お子さんが自ら知識を整理するチャンスを奪い、ますます「思考停止」を加速させてしまうからです。この「良かれと思って教えすぎる」ことが、実は自走を妨げる最大の原因になっているケースが非常に多いのです。

認知科学で判明!「勉強ができる人」の頭の中にある2つのスイッチ

では、いわゆる「勉強ができる子」の頭の中はどうなっているのでしょうか。彼らの脳内では、常に2つの強力なスイッチがオンになっています。

それが「構造化(スキーマ形成)」と「メタ認知」です。

  1. 知識の構造化(スキーマ):

    新しい知識を単体で覚えるのではなく、「これは前に習った比の問題と、ここが似ているな」「つまり、要約するとこういうことか」と、既存の知識と関連づけてネットワーク化しています。これにより、知識が「線」や「網」となり、必要な時に瞬時に引き出せるようになります。

  2. メタ認知:

    「自分を客観視する力」のことです。問題を解いている最中に、「今、自分はこの作戦で解こうとしているけれど、計算が複雑になりすぎているな」「さっきの条件を読み飛ばしていないか?」と、もう一人の自分が自分の思考をチェックしています。

親の解説(ティーチング)は、短期的には正解に導きますが、子供のメタ認知を阻害するという副作用があります。

親が答えへのレールを敷いてしまうと、子供は「自分で自分の思考を見張る」必要がなくなってしまうからです。

「知識の丸暗記(非構造化)」と「知識の構造化(スキーマ形成)」の比較図。孤立した知識の点は応用が効かないが、親の問いかけによって知識がネットワーク状に繋がることで、成績上位者の思考回路が形成される論理的関係を示している。

教えるのをやめれば自走する。今日からできる「1日5分の問いかけ術」

「教えるのをやめて、どうすればいいの?」という不安にお答えします。答えは簡単です。親御さんの役割を「先生」から「名コーチ」に変えるのです。

お子さんが問題に詰まったとき、解説を読み上げる代わりに、以下の3つの「魔法の問いかけ」を投げかけてみてください。

  1. 「この問題、前に解いたどの問題と『似てる』かな?」(構造化を促す)
  2. 「一言で言うと、これってどういう問題?」(本質の要約を促す)
  3. 「今、頭の中でどんな『作戦』を立ててる?実況中継してみて」(メタ認知を起動させる)

最初は「わかんない」と返ってくるかもしれません。それでも、「作戦を立てようとしていること自体がすごいね」と、思考のプロセスを肯定し続けてください。

問いかけ術(コーチング)を継続することで、お子さんの脳内には自走の種が蒔かれ、親御さんも『また教えなきゃ』という焦りから解放されていきます。

親子の対話を変える「NG・OK問いかけ」比較表
場面 NGな問いかけ(思考を止める) OKな問いかけ(思考を動かす) 期待できる効果
問題に詰まった時 なんでこんな簡単なのができないの? 今、頭の中でどんな作戦を立ててる? メタ認知の起動
解き方を教える時 まず、ここをXとおいて、次に…(全解説) この問題、以前やった〇〇と何が似てる? 知識の構造化
ケアレスミスをした時 またミス!次からは気をつけて どこで勘違いしちゃったのか、教えてくれる? 失敗の分析(客観視)

オンライン家庭教師WAMの個別指導が「教えすぎない」理由:自走する子を育てる環境

家庭での伴走には、どうしても感情が入り混じります。「教えようとすると、ついイライラして喧嘩になってしまう」というのは、お子さんを想うからこその自然な反応です。

しかし、ワーキングメモリ(脳の作業スペース)は、不安感やストレスを感じるとその容量が極端に減少することがわかっています。

親に叱られながら勉強することは、アクセルとブレーキを同時に踏んでいるようなものなのです。

オンライン家庭教師WAMの個別指導では、講師が生徒に一方的な正解の解説を押し付けることはありません。生徒が「なぜその式を立てたのか」を言語化するプロセスを徹底的にサポートします。

学習内容を他人に説明する「教え合い」の学習定着率は90%に達する。受動的な受講(5%)に比べ、言語化する行為は構造化を強制的に促す。

出典: [国立教育政策研究所 調査資料](https://www.nier.go.jp/) – 国立教育政策研究所

オンライン家庭教師WAMでは、この「言語化」を毎回の授業に取り入れることで、お子さんの「頭の中」を整理し、自分一人でも「問い」を立てられる状態=自走できる状態へと導きます。

まとめ:「才能」という言葉で諦める前に。親子の対話が変われば、結果は変わる

「うちの子には才能がないのかもしれない」……その思い込みは、今日で終わりにしませんか。

勉強ができる子の頭の中にある「構造化」と「メタ認知」の力は、後天的なトレーニングで必ず伸ばすことができます。まずは1日5分、お子さんへの問いかけを変えてみてください。

もし、「自分だけではどうしても感情的になってしまう」「中学受験のプロに、子供の思考のクセを修正してほしい」と感じられたら、ぜひ一度オンライン家庭教師WAMにご相談ください

お子さんの「分かった!」という笑顔と、親御さんの心の平穏を取り戻すために、私たちが全力で伴走します。

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