受け身の表現は、日常的に結構使っている表現です。 

日本語では意識せずに使っているかもしれませんが、英語では文法的に意識して文を作る必要があります。 

よく使う表現なので長文などにも頻出です。 

今回はそんな受動態について詳しく解説していきます。 

 

受動態 アルファベット

 

受動態とは?  

受動態と能動態の違い 

 

受動態 違い

 

AがBを~する」という文について考えていきましょう。 

この通常の文を能動態と言います。この文のBを主語にすると 

BがAに~される」という文になります。 

この文が受け身の文、受動態です。 何かの動作をされる側を主語にした文です。 

 

例文をみていきましょう。 

 

I spoke to Mike that day. 

私はマイクに話しかけた。 

 

この時マイクを主語にすると 

Mike was spoken to by me. 

マイクは私に話しかけられた。 

 

という文になります。 

 

受動態の文の作り方 

受動態の基本はbe動詞+過去分詞です。 

 

受動態の作り方は 

1.目的語を主語にする 

2.動詞をbe動詞+過去分詞の形にする 

3.by動作主(能動態の主語)を付ける 

 

それでは一緒に作っていきましょう。 

 

能動態の文では 

He cleans my house every Sunday. 

彼は毎週日曜日私の家を掃除します。 

 

この文を受動態にしていきましょう 

1.目的語は「my house」なので「my house」を主語にします。 

2.動詞を「is cleaned」に変えます。 

3.動作主は「by him」で表します。 

 

これらの3つの手順を踏むと 

My house is cleaned by him every Sunday. 

私の家は毎週日曜日に彼に掃除してもらいます。 

 

となります。 

 

動作主は不明確な場合は「by動作主」が省略されることもあります。 

例えば歴史的な出来事を表すとき、 

 

The temple was made in 1670. 

この寺は1670年に建てられた。 

 

と表現します。 

 

文型と受動態 

SVOの受動態 

SVOを受動態にすると、目的語(O)が主語になり第一文型(SV)になります。 

 

I gave a present for him yesterday. 

私は昨日彼にプレゼントを渡した。 

A present for him was given by me yesterday. 

昨日彼へのプレゼントは私によって渡された。 

 

下の文では「a present」が主語になりSVの文になっています。 

 

SVOOの受動態 

SVOOの受動態では目的語が2つあるので、どちらの目的語を主語にするかで意味が変わってきます。 

 

例えば 

Ken gave Rika this wallet. 

ケンはリカにこの財布をあげた。 

この文の目的語は「Rika」「this wallet」の2つがあります。 

 

この2つのどちらかを主語にするかで文の意味が変わってきます。 

Rika was given this wallet by Ken. 

This wallet was given to Rika by Ken. 

 

全て意味することは同じですが、どの人物、モノに焦点が当たっているかが変わってきます。 

また、能動態の動詞がgive型、buy型によって受動態への書き換え方法が変わる点もポイントです。 

 

give 

give」のように「~に対して…する」という意味が強い動詞を「give型」と言います。 

例えばlend, pay, send, promise, tell, teach, tellなどです。 

相手の存在がその動作に必要な場合が多いです。 

 

上の文では「give」は自分を相手がいないと成立しない行為なので「give型」に分類されます。

 

この場合、もの(直接目的語)が主語になる時は前置詞「toを用います。 

This wallet was given to Rika by Ken. 

 

buy 

逆に直接その場に相手がいなくても成立する動詞を「buy型」と言います。 

例えばcook, get, make, chooseなどです。 

「~のために…する」と意味が強いです。 

この場合、人(間接目的語)が主語になることはほとんどありません。 

 

I chose him a new cap. 

私は彼に新しいキャップを買った。 

この文を受動態にすると 

A new cap was chosen buy me for him. 

私によって新しいキャップは彼のために選ばれた。 

となります。 

 

もの(直接目的語)が主語になる時は、前置詞「forを用います。 

 

SVOCの受動態 

SVOCの文を受動態にすると第2文型(SV)になります。 

目的語(O)を主語にして補語(C)をそのまま残す形になります。 

 

We call her Ha-chan. 

私たちは彼女をはーちゃんと呼ぶ。 

 

この文を受動態にすると 

She is called Ha-chan by us. 

彼女は私たちにはーちゃんと呼ばれている。

となります。 

 

このように文型という視点で考えてみるとわかりやすくパターン化することができます。 

一見難しそうですが1つ1つ確認しながら確実に理解していきましょう。 

 

様々な受動態 

受動態

不定詞の受動態 

to不定詞の受動態の形は「to be +過去分詞」で表します。 

基本的には名詞的用法「~されること」、形容詞的用法「~されるべき」という意味を表します。 

 

I liked to be cooked lunch by my mother. 

私は母にお昼ご飯を作ってもらうことが好きです。 

 

There is a lot of money to be given to her. 

彼女に与えられるべきたくさんのお金があります。 

 

動名詞の受動態 

「being+過去分詞」で表し「~されること」という意味を表します。 

 

I’m looking forward to being bought shoes by him. 

私は彼に靴を買ってもらうことを楽しみにしている。 

 

get+受動態 

get+過去分詞で~されるという受動態の意味を表します。 

「be動詞」を用いた受動態と比較して特に状態の変化を表現します。 

 

The vase was broken. 

その花瓶は割れていた。(状態)/その花瓶は割られた。(変化) 

The vase got broken. 

その花瓶は割られた。(変化) 

 

このように「get」用いることでより変化を表していることが明確になります。 

 

have+受動態 

「have+O+過去分詞」で表し、「被害」を表す「~される」もしくは「利益」を表す「~してもらう」を表します。 

 

I had my bag stolen by someone at school. 

私は学校で誰かにバックを盗まれた。(被害) 

 

She had her hair cut by her friend. 

彼女は友達に髪を切ってもらった。(利益) 

 

このように「have」を使った受動態の場合でも、「be動詞」の受動態と比較して特別な意味を付加します。 

 

まとめ

このように、受動態にはいろいろなバリエーションがありますが、基本的な原則としては「be動詞+過去分詞」です。 

また「give型」と「buy型」の識別は確実にできるようにしておきましょう。 

一見難しそうですが、基本事項を確実に確認していくことで使いこなせるようになると思います!

頑張って覚えていきましょう! 

受動態

 

 

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