「英検」と「TOEIC」高校生が受検するなら、どっちがおすすめ?
こんにちは!オンライン家庭教師WAMです(^^)/
本日は、【「英検」と「TOEIC」高校生が受検するなら、どっちがおすすめ?】についてお話します。
近年、話題になっている大学入試改革の影響により、多くの大学で英語民間試験の活用が進んでいます。「大学入学共通テスト」では、2024年度からの導入が検討されており、今後も英語民間試験の活用が加速していくことが予想されています。
そんな英語民間試験の中でも特に有名な「TOEIC」と「英検」について、「高校生が受検するならどっちがおすすめなの?」というテーマで解説していきたいと思います。
Contents
まずは英検とTOEICについて知ろう
英検の概要
英語の資格試験の中で最もメジャーなのが「英検」でしょう。2021年度の志願者数は約410万人(実用英語技能検定、英検IBA、英検Jr.の合算)となっており、その受験者数は年々増加傾向にあります。
英検は7つの級に分かれていて、それぞれの級が学校で身につけるべき学力と連動しています。5~3級は中学レベルと位置付けられており、5級と4級は全問マーク式の筆記とリスニングのみの試験、3級からは英作文と面接が行われます。高校生の受検が多い準2級は高校中級程度、2級は高校卒業程度、準1級は大学中級程度の学力が測定できます。
また、全級に導入されている*CSEスコアの算出により、同じ級の中でも実力差が数値で客観視できるようになっています。例えば、2級ではCSEスコアで2600が満点となっていて、1980以上取ることができると合格となります。
一部の大学では、一定のCSEスコア以上を獲得した学生を優遇する制度が設けられており、ただ英検に合格するだけではなく、より高い得点を取ることが大学入試において重要であると言えます。
(*CSEスコア…Common Scale for Englishの略。維持分の英検の成績を世界基準で計るために、英検を主催する日本英語検定協会と日本生涯学習総合研究所が共同で開発した指標。)
TOEICの概要
TOEICの2021年度の総受験者数は約230万人となっており、英検に迫る勢いで受験者数が増加しています。
TOEICは英検と異なり、級ではなくスコアで英語の技能を測ります。試験は聞き取りと読解が中心のListening & Reading (以下L&R)と会話と英作文を測るSpeaking & Writing (以下S&W)に分かれており、「L&R」は990点満点、「S&W」は400点満点となっています。
英検とTOEICの違いは?比較してみよう
目的の違い
英検の級は学校の学年と上手く連動しており、出題内容も日常のシーンに近い出題が多く見られます。受験者数も国内最大で、小学生から社会人まで多くの人が英検取得を目指して勉強しています。とりわけ大学受験(特に私大)において、英語の外部検定利用で最も活用されています。よって、大学入試を考えている方や、これまで学んできた英語力を測りたいという方にお勧めです。CSEスコアの算出によってTOEICに近い要素もありますが、級によって問題の難易度が顕著に違うので、自分の実力に合った級の合格を目指した学習というのが大前提となります。
TOEICの大きな特徴は、問題がビジネス系の出題に偏っているということです。元々は就職や転職の際に、企業側が英語力を見るための指標として使われることが多かったためです。日常から切り取ったような問題もありますが、多くはビジネスシーンやメールなどから出題されます。TOEICを受ける際は、ビジネス系の語彙の習得や、長文読解の練習もしておきたいところです。
試験の内容
英検
英検は、3級以上の場合、1次試験の筆記とリスニングに合格した方のみが、2次試験の面接に挑むことができます。筆記では、空所補充(単語・文法)と読解、英作文に区分けされます。英作文や面接では、英語で自分の考えを問う問題も出題されるため、予め対策しておく必要があります。
TOEIC
TOEICは、「L&R」の場合、一斉放送のリスニングから始まり、その後すぐにリーディングが行われます。リスニングは、写真の状況を答えたり、対話文からあてはまる選択肢を選んだりする問題などが出題されます。リーディングでは、文法や語彙の穴埋めや読解などが出題され、中でも読解では、1つの長文につき3問程度の質問があります。長文の穴埋めや内容読み取りなど、素早く返り読みせずに解き進めないと終わらないほどの量となります。
有効期限
英検もTOEICも有効期限はありません。
ただし、大学入試で利用する際には「2年以内に取得」などの制限がかけられる場合もあるので、出願の際には注意してください。
受験料
それぞれの受験料は以下のようになっています(2023/6/16時点)。
英検は級が上がるにつれて受験料が高くなります。
※英検は2次試験のみの場合も同額です。
受験に向けて勉強するメリット
英検
英検は級の到達目標が高校や大学の各学年に対応しているため、学生にとっては勉強の目標やモチベーションにしやすいというメリットがあります。また、2級以上取ることができれば履歴書にも記載して英語力のアピールもできます。
出題内容についても、2級までは大学入試の基礎にあたるレベルの単語や文法が出てくるため、受験を目指す学生にはかなり有効と言えます。また、準1級からは語彙や読解問題のレベルが急激に上がるため、英語が重視されるGMARCH以上の私立文系大学を目指す学生は、準1級の受検を検討するとよいでしょう。
TOEIC
元々は社会人の英語スキルを見るための指標であったため、就職や転職のときに英語力をアピールする上では非常に有利です。また、世界約160か国で受験されているため、国際的な英語力を測ることもできます。出題内容は、ビジネスだけでなく日常のシーンから出されることが多いため、そのような語彙の習得を通じて、実生活に役立てることが期待できます。
高校生が受験するならどちらがおすすめ?
どちらの試験にも『メリットがある』ということが分かりましたね!
それでは、どちらを受けた方が良いのでしょうか。
もし、あなたが高校生で大学受験を志しているのではあれば、まずは「英検」から受けることをお勧めします。「英検」は級ごとに難易度がはっきり区切られているので、自分に合った実力の級の合格を目指して勉強が始められます。目標に向けて勉強計画を設計しやすいのは「英検」と言えるでしょう。
「TOEIC」については、大学受験で必要であれば検討するとよいでしょう。各種単語帳においても、英検の方が大学受験の勉強に向いています。
まとめ
いかがでしたか?
「英検」も「TOEIC」もそれぞれに特徴があり、大学受験や就職活動で大きな利点があります。
どちらを受験するか悩んだ場合は、それぞれの特徴を理解し、自分が目指している目標に沿った選択をするようにしましょう。
特に高校生であれば、志望大学の募集要項をしっかり確認し、それに合った試験を受けるようにすることが大切です!
■ この記事の監修者
オンライン家庭教師WAM講師。主に大学受験の英語と現代文の指導で圧倒的な人気を誇る。英語は、大学の専門である英文法を軸とした正確な読解で、曖昧な点の残らない、非常にわかりやすく論理的な授業を展開。現代文は、1文、あるいは1文字に注目した、厳密かつわかりやすい授業で、授業での読解法をマスターすれば、問題がいとも簡単に解けるようになってしまう。両科目とも、共通テストはもちろん、東大・京大レベルまでお任せあれ。もちろん小中学生も対応可能。特に、英語で悩む学生は一度授業を受けるべし。生徒への愛情に満ちた授業を展開する講師。