親は心配?ながら勉強のメリット・デメリット
こんにちは!オンライン家庭教師WAMです(^^)/
皆さんはどんなふうに勉強していますか?
勉強をするときには静かな環境で集中してやったほうが効果的であると思う人が多いのではないでしょうか。
しかし、「音楽を聴きながらのほうが集中できる」や「ラジオを流しながらのほうが集中できる」といった「ながら勉強」をしている子どもが多くなっています。
今回は「ながら勉強」についてメリットやデメリット、効果について紹介していきたいと思います。
評価は様々 ながら勉強
親は「心配」 子どもは「やってるってば!」
子どもがテスト勉強や受験勉強など、一人で勉強をするときには「音楽を聴きながら」や「テレビを見ながら」といった「ながら勉強」をやっているところを親が見ると、「効率が落ちないか」、「本当に身についているのか」と心配になってしまうと思います。
それで親が子どもに注意すると「しっかりやっている」、「ちゃんと勉強している」などと言われ喧嘩になってしまい、ますます心配になるなんてこともあるかもしれません。
ながら勉強の一般的評価
ながら勉強は勉強に集中できないと思っている人がほとんどだと思います。
「人間の脳は2つのことを同時にできない」これが科学的な答えになります。
例えば音楽を聴きながら勉強をしている時に、勉強に集中しているときもあれば、好きな曲が流れてくるとリズムをとったり、歌詞を口ずさんだりすることもあります。
これは2つのことを同時にしているように思えても、脳はその都度集中する対象を勉強と音楽に切り替えているので集中力も半減されていることになります。
このように作業を同時に行うことをマルチタスクといい、脳に大きな負荷がかかるマルチタスク状態だと学習効率が悪くなります。
またマルチタスクをすると、ストレスホルモンとされるコルチゾールが増え、この状態が続くと脳にダメージが加わり、脳細胞が死滅して脳機能を低下させてしまう場合があります。
記憶力も落ちてしまうため注意が必要にもなります。
そもそも、人間の脳は本質的にマルチタスクが苦手で、例えば、3つの作業を同時に進めようとすると、進行中の作業を一旦止めて別の作業へと切り替えるのにエネルギーや時間を使って、次に残り2つのどちらを行うかを判断するのにも手間を要してしまいます。
タスクの切り替えが頻繁になるほど、脳の処理効率は悪くなってしまいます。
メリットとデメリット
「ながら勉強」のメリット、デメリットについて紹介していきます。
メリット
①リラックスした状態で勉強
特に音楽を聴きながら勉強をする時に当てはまるメリットで、音楽には脳をリラックスさせる効果があります。
例えば、雨の音などの環境音には集中力を高めてくれる効果があると言われることもあり、ゆったりとした音楽などの適度な雑音は脳を落ち着かせ、集中力を高めてくれます。
他にも勉強だけでなく、スポーツのウォーミングアップにも音楽が流れることや医療現場で手術の際に音楽が流れていることもあります。
これは過度に緊張しないようにするために音楽をかけて緊張をほぐすという考え方です。
また、イヤホンやヘッドホンで音楽を聞くことで、勉強の邪魔になる雑音をシャットアウトすることもできます。
ただ、歌詞の内容が頭に入ってくるような音楽を聴きながらは音楽のほうに集中してしまうので、クラシックやBGMが良いです。
②時間を効率的に使う
「歯を磨きながら」や「お風呂に入りながら」など他のことをしながら勉強することで時間を有効的に使うことができます。
歯磨きの時間やお風呂の時間に勉強をすることで、時間を有効的に使えます。
勉強時間を生み出すチャンスは色々あります。
③モチベーション維持・リラックスに繋がる
好きな音楽を聴いたりしてリラックスした状態で勉強をすることでモチベーションの維持にもつながります。
朝から勉強をしたいときには眠気覚ましも兼ねて明るい音楽を聴くなんてことも勉強のやる気につながります。
また、お風呂に入りながら授業の振返りをして、そのあと机に向かって分からない所を思い出したりなど、ながら勉強でも効率よく普段の学習に繋げることができます。
デメリット
①勉強の効率が悪くなる
人間は一つのことに対して集中して取り組む方が効率良くできることは言うまでもありません。
前述でもあった通り、ながら勉強は脳の半分を別の作業に使うため勉強効率が悪くなってしまいます。
音楽が流れていたり、テレビが点いていたりする部屋でも集中して勉強できるという人もいるかもしれませんが、集中して勉強しているときは結局テレビや音楽のことは頭には入っていないことがほとんどです。
リラックスして勉強するためなど具体的な理由がない限りは、ながら勉強はしないほうが良いです。
②受験本番で集中できない可能性
例えば音楽を聴きながらでないと集中できない場合に、ずっとそれを続けているとその環境でしか集中できなくなる可能性もあります。
受験本番で音楽を聴きながら受けることはできないので、音楽や人の声がない環境で自分の全力が十分出せるように練習しておくことも大事です。
「〇〇しながらでないとどうしても集中できない」という人は、通常の環境でも集中してできるようにしておく必要があります。
しかし、無理に自分が集中できない環境で勉強をし続けるのはよくないので、受験本番になったときにスイッチを入れて臨めるよう、受験本番の雰囲気にはある程度慣れておくようにしましょう。
自分に合った勉強法を見つけよう
ながら勉強に向き不向きな教科がある
勉強には他のことをしながらでもできる教科と他のことをしながらではできない教科があります。
おすすめの教科
単純な計算問題を解いたり、漢字練習をしたりするなどはながら勉強に向いています。
同じことを繰り返し行うだけの作業だとそこまで頭を使わないでできます。
単純な計算演習や漢字は集中力よりも繰り返しやって慣れることが大事なので、音楽を聴きながら集中力を引き上げて勉強するという方法もあります。
ながら勉強におすすめではない教科
国語の文章読解、英語の長文読解、リスニング、単語を覚えるなど頭を使ってしっかりと理解することが必要な教科や暗記についてはながら勉強は向いていません。
こんな「ながら勉強」はアリか、ナシか
①テレビを見ながらの勉強
テレビを見ながらの勉強はナシです。
勉強をしているときには参考書やノートに注目し、テレビを見るときは顔を上げて番組注目し、ということを繰り返さなくてはならないため、脳は学習内容を効率よく処理できません。
②ガムを噛みながらの勉強
ガムを噛みながらの勉強はナシです。
勉強中に「噛む」という行為が発生するせいで、集中力が落ちてしまうためです。
計算など短時間で一気に集中しなければならないような勉強をする最中には、咀嚼がその邪魔をしないようガムは噛まないほうが良いです。
③音楽を聴きながらの勉強
メリットでもあったように適切なジャンルを選ぶなら集中力を高められるためアリです。
④特定のにおいを嗅ぎながらの勉強
特定のにおいを嗅ぎながらの勉強はアリです。
記憶力を高められます。
嗅覚は五感の中で唯一、本能や情動を司る大脳辺縁系という部分に直接つながっているそうで、他の感覚器官よりも情動と関連付けしやすく、記憶に強く残りやすいということです。
⑤歩きながらの勉強
歩きながらの勉強はアリです。
暗記効率を高められます。
筋肉と脳は深く関係していて、筋肉を動かすことでBDNFという脳や血中に存在するタンパク質の一種が増えるのだそうです。
BDNFは脳の神経細胞を増やしたり記憶力や学習能力を向上させたりする働きがあります。
歩きながら音読をしたり、単語を暗記したりすることでより記憶に定着します。
まとめ
いかがだったでしょうか。
ながら勉強は時間を有効的に使うことができたり、集中力やモチベーションをアップさせたりすることもあります。
自分にとって本当に集中できるのであれば取り入れて勉強することは良いことです。
しかし、気が散ってしまい勉強に集中してできないというのなら取り入れるべきではありません。
今回の記事を参考にしてもらい、自分に合ったながら勉強を活用してみてください。