みなさんは「教養学部」という学部を聞いたことがありますか? 

名前を聞いたことはあっても、具体的にどのようなことを学んでいるのか分からない人がほとんどなのではないでしょうか? 

なかには、名前すら聞いたことがないという人もいるかと思います。それもそのはず、教養学部は設置している大学の数が少なく、まだ認知度が高いとは言えません。ですが実は、教養学部は近年注目が高まってきている学部なのです! 

今回は「教養学部って何を学べる学部なの?」「注目されている理由は?」という疑問を持つみなさんに向けて、教養学部の基本情報から就職先まで、徹底的に解説していきます! 

 

 

教養学部とは? 

概要 

大学というと「経済学部だと経済を、法学部だと法律を」というように、学部によって学ぶことが限られてしまいますよね。 

それどころか、高校の段階で理系か文系かを選ばなくてはならず、どちらに進むかによって大学入試の時に受験できる学部が絞られてしまいます。 

高校生のみなさんの中にも「理系も文系も興味があって選べないよ」「自分に合った学部が分からない、、、」と悩んでいる人がいると思います。 

そんな人にオススメの学部が「教養学部」なんです! 

教養学部とは、簡単に言うと「特定の学問の枠を超えて、幅広い学問知識を身につける」ことを目的とした学部です。 つまり、理系や文系、経済や法律などの枠にとらわれずに、様々な学問を履修できる学部なのです。  

そのため、様々なことに興味がある人や、大学で学びたいことを決められない人にこそピッタリな学部だと言えます! 

 

学ぶこと 

教養学部では、「リベラル・アーツ教育」が行われています。 

「リベラル・アーツ」とは、欧米の大学ではメジャーな学問で、社会にある様々な問題を解決するための「総合力」を養うための学問です。 

そのため、リベラル・アーツを取り入れている教養学部では、自然科学・人文科学・社会科学の全てを横断して総合的に学びます。 

ここで、それぞれの学問分野を確認しておきましょう。 

 

自然科学:化学、物理学、 天文学、 医学、 農学、 生物学など 

人文科学:文学、歴史学、哲学、民俗学、心理学、考古学など 

社会科学:法学、経済学、経営学、教育学、政治学など 

 

こうして見ると、本当に幅広いですよね。 つまり、リベラル・アーツでは理系文系関係なく色々なことを学ぶことで、どんな問題にも対応できるようになるのです。

そしてこの「リベラル・アーツ」こそが、今注目を浴びている学問なのです! 

以前の日本の大学では「リベラルアーツ」つまり「教養教育」というと、専門的な教育の前段階として行われるレベルの低いもの、として捉えられがちでした。 

すなわち、「大学では専門教育を行い、その分野のスペシャリストを養成するべきだ!」という考え方をする大学が多かったのです。 

ですが、そうして専門教育のみ行なっていると、その分野に関しては詳しいけれどそれ以外のことは何も分からない人たちばかりになってしまいます。 

現在社会にあふれている問題というのは、色々な要因が合わさっている複雑なものばかりです。 

大学で「専門教育だけを受けてきた人」と「教養教育を受けて幅広い知識を持つ人」が社会に出た時、はたして問題を解決できるのはどちらでしょうか? きっと後者のほうですよね。 

そのことに大学や社会全体が気づき始め、現在大学でリベラル・アーツの重要性が認められつつあるのです! 教養学部で学べば、幅広い知識と経験を持つ「ジェネラリスト」になることができますよ! 

 

教養学部と教育学部 

教養学部と似たような言葉の学部に「教育学部」がありますが、この2つの学部は学ぶことが全く違います。 

教養学部では先ほども述べたとおり、幅広い分野の学問を学ぶ学部です。一方教育学部は、教育のあり方について専門的に学ぶ学部です。 

字面が似ているため混同してしまいやすいですが、全然違う学部なので間違えないように注意してくださいね。 

 

教養学部に向いているのはこんな人 

 

 

大学で学びたいことが明確になっていない人

大学には経済学部、文学部、工学部、理学部などたくさんの学部がありますよね。 

大学受験の段階で自分の興味のある学問が見つけられていなかったり、逆にいろいろな学問に興味があって一つに絞れなかったりすることは、決してダメなことではありません。 

学部選びに悩んでいる人こそ教養学部に向いていると言えます! 

教養学部に入って色々な学問に触れてみることで、新しく自分の興味のある学問が見つかるかもしれません。 

 

好奇心旺盛な人

先ほども説明したとおり教養学部では、自然科学・社会科学・人文科学を横断的に学びます。つまり、経営学から哲学、物理学まで様々な学問を扱っているのですね。 

そのため、色々なことに興味がある人や、新しいことを知るのが好きな人は、教養学部に入っても楽しく学ぶことができるでしょう。 

 

色々な人と知り合いたい人

法学部や経済学部などの通常の学部では、それぞれの学問に興味のある人が集まっています。 

興味関心が同じような人が集まっているため、自然と知り合う人も似たようなタイプの人ばかりになりがちです。 

しかし、教養学部では興味のある事柄がみんなバラバラなため、色々なタイプの人が集まってくる傾向があります。 そのため、様々なタイプの人と知り合って刺激を受けたいという人には向いている学部であると言えるでしょう。 

 

教養学部の主な進路・就職先 

教養学部は、ある分野の専門性を高める学部ではなく、幅広い知識を身につける学部です。そのため、就職も「教養学部と言えばこの業界!」というものはあまりありません。 

教養学部の卒業生たちは、幅広い分野で活躍しています。 

例えば、商社や金融、メディア、サービス業、広告などがあります。全体的にみると一般企業への就職が多いようです。 教養学部で学んだ幅広い知識を生かすことができるからですね。 

逆に、弁護士や公認会計士、税理士などの専門性が高い職業にはあまり向いていないと言えるでしょう。これらの専門的な職業を目指している人は、その職業に近い学部に入り専門的に学ぶのが良いと思われます。 

また教養学部の進路として、就職以外に大学院へ進学する人も多いという特徴があります。教養学部で様々な学問を学び、その中で特に興味を持った学問分野について、大学院でじっくりと学ぶこともできるのですね。 

総じて言えることは、教養学部は学ぶことが自由である一方で、全ての選択を自分で考えて決定する必要があるということです。 教養学部で何を学ぶのか、将来はどのようなことをするのかなど、自分なりの目的をしっかりと持つようにしましょう。 

 

教養学部のある主な大学 

東京大学(教養学部) 

東京大学では、理系文系関係なく1、2年生の全員が教養学部で学ぶことになります。 

実は東京大学は、このリベラル・アーツ方式を戦前から続けているんですよ! 

その後、3年生になる時に自分の学部を決めるのですが、3、4年生も引き続き教養学部で学ぶ選択もできるのです。 

 

 

早稲田大学(国際教養学部) 

早稲田大学では、全ての学部で2000以上のリベラル・アーツ科目を設置しています。その中で特にリベラル・アーツ教育に力を入れているのが「国際教養学部」なんです!  

国際教養学部では9割近くの授業が英語で行われます。また、海外からの留学生の割合が3割を占めています。 

つまり、英語でリベラル・アーツ教育を行う学部なんですね! 

 

法政大学(グローバル教養学部) 

法政大学グローバル教養学部も、早稲田大学国際教養学部と同じように英語でリベラル・アーツ教育を行なっています。 各科目の平均受講者数は20人と少人数制を取り入れているため、一人一人に合わせた丁寧な指導を受けることができます! 

 

国際基督教大学 

国際基督教大学は単科大学のため、学部は「教養学部 アーツ・サイエンス学科」の1つだけです。そのため、受験の時は文系と理系で異なる入試問題を解きますが、入学すると全員が同じ学部に所属します。  

国際基督教大学では入学する時に自分の専攻を決める必要がなく、1、2年生のうちは全員が教養科目を学びます。 その後3年生になるときに、31ある分野から自分の専門を選ぶことになります。 

 

まとめ 

今回は教養学部について、基本情報から大学情報まで詳しく解説していきましたが、いかがでしたでしょうか? 

教養学部は他の学部とは全く性質の異なる学部です。基本的には自由な学部なので、楽しく学ぶことができるはずですよ! 

ただ一口に「教養学部」とは言っても、大学によってそれぞれ異なる特徴を持っています。これを読んで教養学部に興味を持った人は、それぞれの大学の教養学部の特徴を調べてみてくださいね。 

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